日本人見つけた!

7.「デンバーを代表するお寿司」と言えば、Sushi Den

筆者もこちらへ越してきてから、周りの友人に、美味しいお寿司を食べるならSushi Denへ、と薦められたものです。
今回は、以前こちらでもご紹介したTokyo Premium Bakeryの中山さんに引き合わせていただき、超多忙なSushi Denの木崎稔博社長にお話を伺いました。恐縮ながら、光栄にも定休日のレストランへお呼びいただきました。

私を出迎えてくれたのは、定休日にも関わらず、たった一人で出勤し店前の植物に水をやっている優しい笑顔の木崎さん。Denマスターは、毎日睡眠時間が5時間にも関わらず、肌艶がとても綺麗で非常に温厚な方でした。

「飽きっぽいのでアイディアが浮かぶととりあえず試してみたいんです。そりゃ、失敗することもありますけどね!」と茶目っ気たっぷりに仰る、トシさんこと木崎社長。

現在は、Sushi Denの他に、Izakaya DenとTemaki Denの計3つのレストランをお兄様のヨシさんと共同経営されている敏腕ビジネスマン兼ヘッドシェフ。直近のビジネスプランとしては、Sushi Den横にあり、同じく木崎さん所有で現在休業中のOtotoのスペースにて、ラーメンや餃子等を提供するカジュアルダイニングを来年中にオープン予定。更には趣味の延長線上で、隠家的な小さな寿司屋もやりたいな~と次から次へとアイディアが思い浮かぶ模様。コロナ禍でサービス業は人手不足のため、これまで以上の時間を働きお疲れなはずの木崎さんですが、好きなことを仕事にされているからか、仕事の話をされる木崎さんの表情は輝いています。

レストラン業界は、オープンから1年で6割、最初の5年で8割が潰れるという非常にシビアな世界。その中で、1984年の12月の開店から今月で37年目を迎えられるSushi Denは、デンバーSushi文化の原点。84年のオープン当初は「ちゃんとした」江戸前寿司が食べられるお店はデンバーには存在せず、それでも東海岸、西海岸の富裕層の間ではSushiが流行りだした頃。LAで寿司職人をしていた木崎さんは、当時デンバーにあったZENレストランへ寿司シェフとして呼ばれ、1年ほどは雇われシェフとして働いたが、やはり自分で描く寿司屋を現実化するには自分がやるしかないと、日本の家族に資金の協力をしてもらい、Sushi Denをオープンされた。

当時ロンドンで働いていたお兄様のヨシさんも、弟のトシさんを支えるためデンバー入りを果たし、以降ご兄弟で力を合わせここまでこられました。(日本にもう一人ご兄弟がおられ、現在も福岡からこちらに空輸する魚の選別を任せているそうです)
日系コミュニティだけではなく、現地のアメリカ人にも好まれるSushi Denは、お客様の需要に合わせ時代とともに多種多様な人を喜ばせられるSushiとして変化を遂げ、これまでの成功へと繋がった。デンバーのレストラン界では伝説の存在、と言っても過言ではありません。


また木崎さんは、2016年に起きた地元の熊本地震を機に貢献活動(”Give Back”)も始められ、熊本地震の被災者や、アメリカ国内外の自然災害の被災者を応援するため、Sushi Den主催の大がかりなイベントを計画。木崎さん所有の、Sushi Den斜め向かいにある駐車場の屋上にて、”Sushi Den Summer Rooftop Party”を開催。(チケット代金を寄付された)日本から友人のシェフたちを呼び寄せ、日本のお祭りのようなイメージでラーメン、お好み焼きなどを提供する屋台から始まり、2年目以降は日本食以外の料理も提供し、チケットは即完売する一大イベントと化し、コロナが流行するまでの4年間連続で行われた。残念ながら来年はまだ再開できる兆しはなさそうですが、近い将来また開催することを目標とされています。(その際は是非協力させてください!)

余談ですが、お会いした際ついついお肌が綺麗ですね、とお伝えしたところ、茶目っ気たっぷりなお顔で「よく言われます、秘密をお教えしましょうか?手作りジュース*です。」とジュースのレシピも教えてくださいました。→手作りジュース(ブロッコリー、ケール、人参、セロリ、黄色のパプリカ、ゴールデンキウイ)
その他、多忙の木崎さんの健康の秘訣は→
毎朝4-5キロのウォーキング、ヨーグルト、日本酒だそうです。

折角の定休日にも関わらず、キッチン含め店内の裏方、VIPが予約するプライベートルームなど普段は見れないスペースまでお見せいただき、誠にありがとうございました!
次はOMAKASEコースを予約してお邪魔いたします。

SUSHI DEN
 https://www.sushiden.net/
1487 South Pearl St, Denver, CO, 80210
Phone: 303-777-0826

Date published: 2021.12
執筆者プロフィール
モンルイ絵里子

モンルイ絵里子
北海道出身。3人娘の母、コロラド州不動産エージェントとして毎日忙しくもエキサイティングな日々を送っています!15年ほど住んだ大都会のNYから、2019年に夫の仕事の関係でずっと憧れていたデンバーへ家族で移住。大自然に溢れるコロラドが大好きです♪ 「デンバー働く女性の会」非営利団体(コロラド州人認定)の主宰も務める。お家探しやコロラドに関する質問はいつでもお問い合わせください。
 eriko.monlouis@kw.com

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