手島真紀さんは、コロラド州デンバーを拠点に活動する自然染めアーティストです。これまでにボルダー現代美術館やデンバー美術館でワークショップを開催されています。詳しいプロフィールは文末をご覧ください。
真紀さんの自然染めを2時間でこなすワークショップ(会場はロッキーズ日本語アカデミー)に参加しました。
自然染めとは、植物から抽出した天然の染料で布や糸などを染める技法です。
今回は真紀さんが用意してくださったシルクの布を使用しました。なお、ナイロン、アクリルなどの石油由来の素材は染まらないそうです。
1. 染料の準備。アボカドの種と玉ねぎの皮。
アボカドの種はタンニンが多く含まれていて、淡いピンク色に、玉ねぎの皮からは黄色に染まります。
アボカドの種は30分煮詰めたあと、低温で一晩つけておきます。

(左) 50個以上のアボカドの種が入っているポット
(右) 黄色の玉ねぎの皮をお湯に1時間ほど浸しておく
2. シルクをミョウバンで媒染する
媒染(バイセン)の工程はは金属の化学反応で色の変化を起こし、同時に色止めの効果ががあります。染料を布に定着させるために、古代から利用されていました。
色が布の繊維に定着するように、媒染剤のアルミニウム(みょうばんなど)の入った水に30分以上つけておきます。

みょうばんを生地量の20%分を計って、60度Cぐらいのお湯に溶かし、バケツの水の中に入れます。その中に布を30分ほど浸けておきます。
3. タイダイ、簡単絞りで模様を作る
布をキューっと糸でしばって染めると、中の部分が染まらないので、模様ができます。
絞り方で模様が違ってくるので、センスが発揮されるところです(笑)

4. 染める
アボガドの種と玉ねぎの皮の煮汁を容器に移し、絞ったシルク布を煮汁に入れます。
布は浮いてくるので、常に押して煮汁に最低1時間以上ひたします。

↑ (右) 染め具合をチェックをする手島真紀さん
染める時間を延ばしたかったため、煮汁に浸した布をビニールに包み、自宅で仕上げることにしました。
自然染めの布を洗うときは、漂白剤や蛍光増白剤を含まない中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)や、天然成分の洗剤を使い、ぬるま湯で優しく手洗いします。
そうして、素敵な一枚が完成しました。

光と調和するような優しい色合いです。
自然の中にこんなにも美しい色が息づいているのですね。
限られた時間の中で自然染めを体験させていただき、ありがとうございました。
report by Kayoko B.
Profile

手島真紀
Maki Teshima
コロラド州デンバーを拠点とする、自然染めアーティスト。日本で生まれ育ち、アメリカに移住しワシントンD.C.のコーコラン美術大学、ファッション工科大学、ニューヨーク市のテキスタイルアートセンターで植物画、絵画、版画、自然染めを学ぶ。天然染色への情熱を伝えるためワークショップを積極的に開催。ワークショップは、カフェ、美容室、花屋、コンポスト場などのスペースだけでなく、ボルダー現代美術館、デンバー美術館、デンバー植物園などでも行う。近年はパブリックアート、ダンスカンパニーとのコラボレーション、ソロアートショーをデンバーで開催。2025年はDairly Art Center等でグループショーに参加予定。精力的に展示場所を拡大中。
www.tomorrowisalwaysnew.com


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