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とことんコロラドライフ 2004年3月号

ダウンタウンおすすめスポット その9

デンバーの皆様、お元気ですか。うりです。

さて皆様は、アメリカ料理と聞かれたら何を思い浮かべますか。

私が留学生として初めてデンバーに来て、一番最初に出された食事は「タコス」でした。それは日本に住んでいた時には見た事も聞いた事も無い未知の食べ物で、日本のメディアのみで学んだ 80 年代のティーンが描くアメリカの食事とは似ても似つかぬものでした。渡米前は勿論、アメリカ人が四六時中ハンバーガーを食べているとは思っていませんでしたが、その時は初めて体験するアメリカの味に、とても戸惑った事を憶えています。

しかし、慣れと言うのは恐ろしいもので、今ではタコスを含めたメキシコ料理、日本のものとは違う中華料理、ピザやパスタ等のイタリアもどきを始め、典型的なアメリカ人の好む料理は全て大好きになりました。アメリカは移民の国ですから、他国から持ち込んだ味が、アメリカの素材を使い改良を重ね、受け継がれた食事が今のアメリカの「おふくろの味」だと私は思います。

前置きが長くなりましたが、今回は、日本人にもとても好まれるアメリカ料理、ルイジアナ料理のご紹介です。

imageバイユー・ボブス( Bayou Bob's )
1635 Glenarm Street.   Phone (303) 573-6828
http://www.bayoubobs.com

ルイジアナ料理とひとくくりに言っても、実際は、フランスやスペインの影響を強く受けたクリオール( Creole )料理、それより少し庶民的でスパイスの利いたケージャン( Cajun )料理、バターをたっぷり使った南部料理など、全てを含めてルイジアナ料理と呼ばれています。バイユー・ボブスは、カジュアルなケージャン料理のお店で、私が初めてここを訪れたのは、もう 10 年以上も前の事です。その頃このお店は、今の店舗から角を曲った 17 番街通りに面した所にあって、今よりずっと小さな店舗でした。誰に連れられて来たのかは全く憶えていませんが、とにかく物凄く混んでいた事と、初めて食べたガンボ( Gumbo, Cup$3.50   Bowl$5.75   Meal$9.95 )の美味しさに感激した事は今でもはっきり思い出します。

ケージャン料理のガンボは、ルイジアナ州の家庭料理として色々なバージョンがあるそうです。しかしどのガンボのレシピにも欠かせないのは、ベースとなる海老やソーセージ、そして日本でもお馴染みの野菜オクラ、そしてご飯です。大雑把に言えば、日本で言う「雑炊」に近い物と考えて頂ければ良いでしょう。その中に胡椒やオニオンパウダー、カイエンペッパー等のスパイスを入れて煮込んだ物がガンボで、オクラとご飯のとろりとしたスープが、日本人の口に良く合います。

こちらでのもう一つのお勧めは、ケージャン料理に欠かせない素材のザリガニを沢山のスパイスと共に茹でたもの( Boiled Crawfish, $14.95 )です。ザリガニと書くとグロテスクな料理を思い浮かべた方も多いと思いますが、騙されたと思って1度オーダーしてみて下さい。ロブスターにそっくりの食感のザリガニは、味わい深くとても美味しいです。一緒に茹でられたジャガイモと輪切りのトウモロコシと共に、大きなトレーに山盛りになって出て来るので、2〜3人で食べるのに丁度良い大きさだと思います。ちなみにこの料理は毎年2月頃から8月頃までの期間のみ食べられますが、身の1番大きい今が旬だそうです。

メインの料理が来る前に何かをつまむとしたら、下手物ついでのワニのしっぽの唐揚げ( Alligator Tail, $7.95 )はどうでしょう。味ははっきり言って硬めの鶏肉で大した事は無いのですが、後々話の種にはなると思います。その他にも、ピクルスのフライ( Fried Pickles, $3.95 )は、酸っぱいピクルスと備え付けのディップがマッチして、ついつい後を引く1品です。

辛いものやスパイスが苦手で全く食指の動かない方にも、こちらのサラダやクリ―ミーなビスク( Bisque )は、きっと口に合うと思います。特にサラダは、新鮮な大きなグリーンサラダの上にチーズやオリーブ、好みでチキンや海老などが乗っていて、好きなドレッシングでそのコンビネーションを満喫できます。バイユー・ボブスは、気が置けない仲間とケイジャン料理を探求するには持って来いのレストランです。

imageガンボス( Gumbo's Louisiana Style Cafe )
1530 16th Street.   Phone (720) 956-1490
http://www.aaamenus.com/gumbos.html

上のバイユー・ボブスよりお洒落でロマンチックな雰囲気のガンボスは、どちらかと言うとフランス料理に近いクリオール料理をゆっくりと楽しめるレストランです。広い店内には待ち合わせに最適なバー、ワインの種類も豊富で、ちょっと気取って週末を始めたり、子供をベビーシッターに預けて記念日を祝うならこちらをお勧めします。人気の高いレストランなので、混む週末はあらかじめ予約を入れておく事が最善です。

こちらで席に着くと先ず、フランスパンとハーブ入りのホイップされたバターが出て来ます。フランス料理でお馴染み、前菜のエスカルゴ( Escargot, $6.95 )は、バターとにんにくの効いたエスカルゴが7つ程、それ専用のお皿に乗って出て来ます。そのソースをフランスパンにつけて食べると、ワインにとても良く合い美味しいです。そしてガンボの中でも海老のガンボ( Shrimp Gumbo, Cup$5.95   Bowl$9.95 )は、こってりとした味でとても満足の行く1品です。

imageパスタはいつもアルデンテ、特に黒焼きスパイス仕立てのチキンのパスタ( Blackened Chicken Pasta, $10.95 )は、スパイスを利かせて黒く焼かれた鶏肉に、マッシュルームとベーコンのクリームソースが掛かっていている私のお気に入りです。この黒焼きスパイス仕立てとは、色々なスパイスをまぶした魚介類や肉を非常に高い温度で一気に焼き、中の旨みを逃さずに調理するルイジアナ特有の料理法だそうです。そしてその方法を使った海老( Blackened Shrimp, $16.95 )は、クリオール料理独特のエトュフェ( Etouffee )と一緒に出てきます。エトュフェとはガンボととても良く似ていますが、こちらはトマトがベースのソースで、具には魚介類が主に使われます。

imageガンボスの肉料理もお勧めです。胡椒の実をまぶしたポーク( Peppercorn Crusted Pork Tenderloin, $19.95 )は、やはりフランス料理の影響が強いブランデーのソースに、軟らかくスパイスの効いたポークがとても良く合います。その上に飾り付けられた蟹のソテーや細く揚げられたサツマイモは、見た目にも綺麗で食欲をそそります。そしてしめくくりのデザートも演出にとても気を使っていて、美味しいコーヒーと共に食事を終えるには最適だと思います。

さて、最後になりましたが、3月を迎えて気温が高くなり、街は春めいて来ました。デンバーの冬の終りはもう直ぐですが、春の到来を喜ぶよりも、冬の恵みを満喫する事が、もしやコロラド本来の楽しみ方かもしれません。そして沢山の国の味を楽しめるデンバーに住んでいる私は、とても恵まれていると思います。今回ご紹介したレストランはどちらも私のお気に入りで、とてもアメリカを感じさせるものです。皆様も是非、アメリカの味、ルイジアナ料理を楽しんで下さい。

(値段は 2004 年3月現在、税抜きの表記となっております。ご了承下さい。)

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