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とことんコロラドライフ 2003年8月号

ダウンタウンおすすめスポット その1

デンバーの皆様、始めまして。うりと申します。
この度は Denver Japan 管理人様のご好意により、コラムを掲載させていただける事となりました。ふと気付けばデンバー在住18年となってしまった私、つたない文章で恐縮ですが、しばらくお付き合い頂けたら幸いです。日系人の方々や長期滞在、はたまたデンバーに来て間も無い方や、ご旅行を計画されておられる方など、ダウンタウンは観光に、コロラドに訪州の際は誰でも一度は立ち寄られる所と思いますので、もっと楽しく過ごされるよう、名所なり迷食(?)なりを私の知識を私の言葉で、たまにはご意向に反れる事もあると思われますが、ほんの少しでもお役に立てたら本望です。

imageさて、(私にとって)記念すべき第一回目は、「デンバー公立図書館」についてです。

私が始めて図書館を訪れたのは1987年頃、高校生の時でした。日本語の書籍が有るらしいと、誰からともなく聞きつけ、活字に飢えていた私は、図書館で見たその数える程であれど日本語の背表紙に感動し、ホームシックで涙が出そうになりました。アメリカ、そして英語に慣れようと、無鉄砲で若かった私は、日本を離れる際、日本語の書いてある本は辞書以外持って来ていなかったし、その頃はサクラ・スクエアにまだ本屋さんも、ましては近来何でも買えるインターネットなど皆無でしたのでなおさらでした。が、しかし、その頃の図書館は誰彼となく暑さ、寒さを避けている人々で雰囲気が非常に悪く、ティーンネイジャーだった私も莫大なる書籍や資料の多さより、ただひたすら「変な人たち」を避け、目的地に向かう事ばかりを考えていて、そのあとも多忙につれ、その古びた建物から足が遠のいて、気付けば15年近く経っていました。

1995年、デンバー公立図書館は、建築家、マイケル・グレーブスによってデザインされ、美しく洗練されたモダンな建物として生まれ変わりました。日本語の書籍も増え、日本語のビデオやDVDも最高7日間無料、本や漫画(英文)も3週間借りられます。そして東と西に面する入り口には、常にガードマンが目を光らせていて、それでも目が合うとにこやかに挨拶をしてくれます。

中はもちろん冷暖房完備、設備が整っていて、7階にギャラリー、4階にコンピュータールームもあります。机や椅子も所々に置かれ、最近の猛暑を避けて本に囲まれて過ごしたい方にはぴったりの場所です。

image日本語の書籍は3階にあり、かなりの量(本棚ほぼふたつ分)の本が並んでいます。私が初めてここを訪れた時には、これの約4分の1程だったと記憶しています。多分デンバーにいらっしゃった方々が、ここを離れる際、寄贈して下さったおかげだと思われます。なにはともあれ、貧乏で活字中毒の私にとっては本当にありがたい事です。

私の記憶が正しければ、ハードカバーの背表紙に英語で書かれている本は、1995年に改築される前からあった本です。一見敬遠しがちですが、中を開けると日本語の本そのままなので、手にとって開いてみることをおすすめします。その他に、ふとした事からコロラドに滞在した主婦、湯川千恵子さんの「ロッキー賛歌」や、時代の人、田中康夫氏の「なんとなくクリスタル」などもあります。15年ぶりに訪れた図書館で目にとまったのは、比較的新しい文庫本が増えている事。日本に居た時読み逃した、林真理子さんの「ルンルンを買っておうちに帰ろう」は、80年代初期のいわゆる「業界」の人のゴシップ本で、内容が古いながらも楽しめました。あとハードボイルド、ミステリー系の文庫本が非常に増えていました。デンバーに在住の、そちらのファンの方々、必見です。

前記した様に、漫画、正確に言うと日本語のフキダシをそのまま英語に訳しただけの、「グラフィック・ノベルズ」という本が図書館には沢山あります。英語が苦手でも、会話(又は感情)が英文になっただけなので、比較的解り易いし、絵はそのままなので楽しめると思います。私が最近読んだのは、「パラダイス・キス」、「エヴァンゲリオン」、「ピーチガール」、「ラブひな」、「マーズ」、「ハーレム・ビート」などなど。もっと沢山あるのですが、このコラムをわざわざ読んで下さっている方々の私に対する偏見を避けるためここで止めます。とにかく比較的日本でもそこそこ人気のあった漫画が翻訳されているようです。

漫画ファンの方で、あ、借りてみたい、と思われた方々、ここから必読です。
実は漫画は「ティーン(10代)のみ」のセクションにあります。
図書館の東側、Broadway通りから館内に入ると、すぐ右側に雑誌のセクションがあります、そこに入り進むと、ライブラリアン(館員)さん達の机に突き当たります。その右手がティーンのセクションなのですが、そこを進むと、右手に小部屋があります。レンタルビデオ屋さんでのアダルト・セクションそっくりの小部屋で、入り口に立て看板があり、「ティーン、またはティーンを連れた大人のみ」、と書いてあります。なので10代の方はもちろん、日本人、もといアジア人は、比較的若く見られるらしいので、20代前半の方々は堂々と入りましょう。

でも問題なのは、人生酸いも甘いも知ってしまって、どう頑張ってもティーンに見えない私と貴方です。運良くデンバー図書館のその「ティーンの小部屋」に紛れ込んでも、羽交い締めにされて耳つままれて追い出されるかもしれません。気の小さい私は、もちろんそれが怖いので、前もって調べておいた、「Y741・5952」というセクション(漫画はこのセクションに全て置いてあります)が、どこにあるのか(本当はその小部屋の中にある事は知っているけど)、館員さんに尋ねました。

実を言うと、その時もし館員さんに、「あなたはどうみてもティーンじゃ無いので駄目です」とか何とか言われたら、私は、「漫画の翻訳のリサーチの為に、どうしても観覧したい」と、(もちろん嘘ですが)言うつもりでした。しかし館員さんはご親切に、私をその「ティーンの小部屋」の中に誘導してくださり、ちなみに立て看板の事を訪ねたら、「あ、いいですよ。入って構いません」と、言って下さいました。だったら何の為の注意書きなんだ、と言う事はおいといて、でもやっぱりルールはルールですし、ちょっと恥ずかしかったので、見つけた漫画を山ほど抱えてさっさと逃げました…。

そんな事は面倒で、又は時間も無いと言う方は、ティーンのセクションの東、窓の方に、これから本棚に並び返す本のカートがあるのですが、そのカートの中から借りると良いでしょう。前にも述べた様に、漫画は人気があるので、そのカートに2〜3冊必ずあります。
私に先をこされない限りですが。

imageくだらない裏技の様なくだりで長くなってしまいましたが、デンバー公立図書館、本当に面白いです。重複になりますが、館員の皆さんはとても親切で知識にたけており、わからない事はまず、聞いてみるのが一番だと思います。たくさんの催し物も毎月、開催されています。

特に家を所持していて、その家の歴史(前に誰が住んでいたか、どんな構造だったか)などを調べてみたい方は、西部の歴史(Western History)が、5階にありますので、一度たずねてみる事をお勧めします。もしかしたら、たくさん収められている古い写真の中から、貴方の家の写真が見つかるかもしれません。そこに住んでいた人の写真や歴史と一緒に。

デンバー公立図書館ホームページ:
http://www.denver.lib.co.us/index.html

ご意見、ご感想はDenver Japanまでどうぞ。

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